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桜の歌 三波春夫「ゆく空に 桜の花があればよし」

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桜庭一樹さんの読書日記*で三波春夫さんに辞世の句があることを知りました。

「ゆく空に 桜の花があればよし」

三波春夫さんらしく、明るく、爽やかな感じがします。三波春夫さんは、辞世の句ですら、“お客様”を微笑ませてくれるのでしょうか。そういえば、桜庭一樹さんの名前にも“桜”がついていますね。

現在CS放送で放送中のNHK大河ドラマ『平清盛』*には西行法師が出てきますが、西行も桜を愛した人でした。

「願わくは花のもとにて春死なむ その如月の望月の頃」

西行法師の有名な歌ですが、桜は日本人にとって特別な花のようです。また、表現こそ違え、三波春夫さんの辞世の句と精神が似通うところもあると思います。

ラフカディオ・ハーン*だったと思うのですが、日本に咲く桜とアメリアに咲く桜では、同じ桜なのに日本の桜のほうが美しく見える、なぜなら日本人のほうが桜を愛し、手入れも行き届いているからに違いない、というようなことを言っていたような気がします。

今は卒業式のシーズンですが、ほとんどの学校に桜があるのではないでしょうか。また土手沿いのちょっとした桜並木など、日本のいたるところで見かける風景です。卒業生や新入生を祝う景色に桜はつきものですし、家族や恋人同士で連れだってお花見に出かけて桜を愛でたことは日本人なら誰しも経験があるのではないでしょうか。ことの終わりや、ことの始まり、または繰り返し、などのモチーフから“永遠”のような概念を連想させるのも桜の特徴かもしれません。

AKB48の「桜の木になろう」*という歌がありますが、”永遠”という言葉が出てきます。中島美嘉の「桜色舞うころ」*という歌には、無常観とやはり”永遠”という言葉が出てきます。アンジェラ・アキ「サクラ色」*は、”ずっと”というフレーズをリピートします。福山雅治「桜坂」*は、“ずっと”というフレーズにそっと”というフレーズを掛けてリズムを出しています。

先ほど、永遠のような概念を連想させるのは桜の特徴と書きましたが、桜を見て永遠を連想するのは日本人の特徴なのかもしれません。こんな和歌もあります。

「久かたの光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ」紀友則

「世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」在原業平

「花に染む心のいかで残りけん 捨て果ててきと思ふわが身に」西行法師

静かに桜が散るのを眺めるもよし、ハラハラしながら散る桜を見てみてもよし。いずれにしても、桜は、気になって、気になってしかたのない日本人の心の花なのでしょう。

 

桜庭一樹の読書日記「書店はタイムマシーン」(東京創元社)“六月はほんの三日間だけ八頭身だった!”の章に出ています。

NHK大河ドラマ『平清盛』 2012年1月8日~12月23日放送。全五十回。著者が見ているのはCS放送「チャンネル銀河」で2017年2月20日から再放送されているもの。作者 藤木有紀 平清盛を松山ケンイチ、西行を藤木直人が演じた。第十回「義清散る」で俗名 佐藤義清(のりきよと読みます。西行法師のこと)は出家する。出家する際、西行は次の和歌を残している。「世を捨つる人はまことに捨つるかは 捨てぬ人をぞ捨つるとはいふ」ドラマでは清盛の前で髻(もとどり)を切り、この歌を詠みあげる場面がある。

ラフカディオ・ハーン 明治時代の作家。日本名 小泉 八雲(こいずみ やくも)1850年~1904年。 日本の怪談話「耳なし芳一」などを集めた『怪談』を出版した。

「桜の木になろう」2011年 KING RECORDS

「桜色舞うころ」2005年 ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ

「サクラ色」2007年 エピックレコードジャパン

「桜坂」2000年 ユニバーサルビクター

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