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長渕剛『身をすててこそ』に西行法師の「世を捨つる人はまことに捨つるかは 捨てぬ人をぞ捨つるとはいふ」の精神を見る

投稿日:2017年4月11日 更新日:

NHK大河ドラマ『平清盛』を見たことと、季節が春だったせいか、テーマが”諸行無常の響きあり”のようなものが多く、すみません。_(._.)_京都旅行記のような軽い読み物もブログにあげていますので、そちらをご覧ください。ん?そちらも”京都”がテーマでたいしてかわりませんかね(笑)。

西行法師、俗名佐藤義清(のりきよ)が出家する時に残した和歌「世を捨つる人はまことに捨つるかは 捨てぬ人をぞ捨つるとはいふ」(出家は本当に世を捨てているのだろうか。自分には俗世への執着心が捨てきれないでいる。世を捨てぬ人の諦念こそ世を捨てているのではないだろうか)・・・著者拙訳

佐藤義清の官位は左兵衛尉(ひょうえのじょう)というから、決して低くはない。しかも官位を受けたのは18歳だという。鳥羽院の北面の武士*でもあった義清は武士として申し分のない地位にいたはずだった。和歌だけでなく、蹴鞠(けまり)や流鏑馬(やぶさめ)のような故実にも通じ、優秀な武士だったという。それが突如、23歳で出家してしまう。義清の心の中で何があったのかはわからない。「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」というが、いずれにせよ”そのまま”ではいたくなかったのだろう。

長渕剛「身をすててこそ」*は何かの”決心”ではなく”諦め”のようなものを感じる歌だ。

何かを捨て去る時、悔しさ、怒り、悲しさより、清々しい”諦め”のようなものを感じることができたら、明日へ向かっていけるのかもしれません。

 

北面の武士 院(上皇)の警護をする名誉ある武士。平清盛の父平忠盛は北面の武士の筆頭。平清盛と佐藤義清は同僚だったそうだ。大河ドラマでは和歌が下手くそな清盛が義清に恋の和歌の代筆を頼むユーモラスなシーンがあります。義清を役者の藤木直人さんが演じています。・・・・・(著者)

長渕剛「身をすててこそ」 アルバム『家族』の収録曲(1996年 東芝EMI) 長渕剛さんが40歳くらいの時のアルバムですかね。ギター3本、シンセサイザーだけの編曲、曲の最後に長渕さんのブルースハープが美しく流れます。・・・・・(著者)

 

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