渡部昇一先生の『名著で読む 日本史』の扶桑社文庫版があるみたいです。この著書は2014年に出版された本で、私は単行本を持っている。文庫版なら電車の中などで読みやすいからいいんじゃないかな。しかも表紙が単行本と違って、渡部昇一先生の顔写真になっている。
この本は「書かれたもの」の重要性を説いています。渡部昇一先生の基本的なスタンスは「考古学」は「書かれているもの」の裏付ける証拠となるもので、あくまでも「書かれているもの」が主で、「考古学」が従というもの。そして「書かれているもの」の中でも歴史的事実を見ているだけでは、決して「国史」(日本の歴史)は見えてこないことを「虹」に例えて説いています。ですから、この本に挙げられている著書は、ただ単に名著ということではなく、「国史」という「虹」を見るうえで大切な著書として読むと面白いと思います。