2017年8月13日(日)19:00 NACK5スタジアム大宮
大宮アルディージャ対アルビレックス新潟
試合結果 大宮1-0新潟(得点者:大宮 73'江坂任)
この勝ち点3は価値のあるものになった。大宮は勝ち点が19となり、勝ち点20で並ぶ14位甲府、15位札幌に勝ち点差で1に迫るところまできた。次節の結果次第で大宮が14位までステップアップすることが可能になった。
相変わらず相手コーナーキックのセットプレイから、フリーでヘディングを打たれるシーンもあったが、なんとか完封で勝利することができた。
大宮は試合を通しほぼ4-5-1でディフェンシブに闘い通し、80分からDF山越康平を投入した後は、5バックにシフトして守り切った。
ただ、本音はちょっと退屈な試合だった。だけど今はとにかく勝ち点がほしいので、試合に勝つことが最優先で内容についてはあまり問いたくはない。問いたくはないけど・・・言いたい。(笑)
この試合はある気づきがあった。それは大宮アルディージャがやろうとしているサッカーがなんとなくわかったような気がしたからだ。
まず、MFのカウエ・セシリオと茨田陽生の動きだ。このふたりはディフェンシブハーフとしての動きではなく、セントラルミッドフィルダーとしての動きを、特に前半繰り返し行っていた。例えば、左サイドでFWマルセロ・トスカーノのシャドウをしていたFW江坂任がサイドスペースに開くと空いたスペースにMF茨田がダイアゴナルランで走り込むという動きを頻繁に繰り返していた。MFカウエも積極的に右サイドでダイアゴナルランを繰り返していた。左サイドならFW江坂、MF茨田、MF大山啓補もしくはDF和田拓也でトライアングルを作ってパスでサイドを崩す戦術だと思った。
MFカウエとMF茨田の動きからMF大山が必然的に中盤のアンカーになっていることも理解できた。マッチデープログラムの記者が予想したフォーメーションがカウエとマルセロのセントラルミッドフィルダーになっていることからも上記のような戦術が模索されていることが伺える。FWだけでなくMFからの得点を生み出そうというものだろう。
しかしダイアゴナルランでスペースに走り込むMF茨田にパスが出ることもほとんどないだけでなく、FW江坂とDF和田のポジショニングが悪く、トライアングルが作れず、結果としてバックパスを繰り返すシーンが何度もあった。
それにもかかわらず、前半は相手ペナルティエリアに侵入できるシーンが何度もあったのに、ペナルティエリア内では執拗にパスで相手を崩すことにこだわり、ペナルティエリアでボールを受けた選手は相手GKを一瞬でも見ることもなく、マイナス気味のパスやワンツーで崩すようなプレイばかり。初めからパスありきで、パスで崩して綺麗にゴールを決めなければ気が済まないアーセナルのようだった。後半も相手バイタルエリアでワンツーのパスを3~4回繰り返したあげくノーゴールというシーンもあった。
一方、右サイドのエリアはFWマテウスが縦へのドリブル突破を試みることやDF奥井諒のスプリントからの攻撃で前後半とも躍動感があった。
前節の自身のチーム初ゴールで勢いがついたのかMFカウエは元気で攻守に貢献して好感が持てた一方で、FWマルセロが思ったほどゴールに積極的に向かっていくタイプではないことも分かってきた。それならば予想フォーメーションのようなセントラルミッドフィルダーとしての起用も選択肢としてあるかもしれない。この試合での縦パスのセンスはいまいちだったけど。(笑)
私が個人的に期待していたサッカーはパスにせよドリブルにせよスリートップの縦への早い攻撃だった。またはマルセロのような体の強いFWが相手DFに体を当てられても、ゴリゴリとゴールを狙うようなサッカーだ。しかし、おそらく大宮アルディージャが模索している、もしくは目論んでいるサッカーとはどうやら違うようだ。
細かいパスで相手を崩すようなサッカーは中盤やペナルティエリア内での独創性や技術力があるチームがやったらいいんじゃないかな。
退屈だと言ったのは、あくまでも主観だけど、FWに私が期待するような動きがないことと、大宮がやろうとしているパスでの攻撃が大宮の実力とアンマッチのような気がするから。
この試合のFW江坂のボレーシュートは素晴らしかったけど、前線にポーンって放り込んだボールをDF河本裕之がヘディングで競り勝った結果でしたよね。
コーナーキックのゾーンディフェンス。危ういです。大裏で背の高い新潟の選手が何度か”どフリー”で待ち構えていましたよ。
次節はアウェイでのサガン鳥栖戦!大事な試合になるのは間違いない。
夏休みの旅行を兼ねて、観戦に行く方は熱い応援、お願いします!