大鈴佳花さんという女性が書いた『夢が本当にすぐ叶う 「引き寄せ脳」の作り方』(KADOKAWA)という本を読んだ。
「引き寄せの法則」ではなくて「引き寄せ脳の作り方」だ。
スピリチャルな体験と脳科学をマッチさせたような内容になっている。
著書の大鈴さんの肩書は未来覚醒スペシャリスト。
うーむ、うさんくさい、と思いながらも読んだらおもしろかった。
大鈴さんはスキューバダイビングで事故に遭い、PTSD(心的外傷後ストレス障害)になる。
その後、不思議な覚醒体験をして人生が変わっていく。
人によっては神秘的な体験とも、奇跡的な体験とも捉えられるかもしれない。
神秘的な体験というと「ルルドの奇跡」などが思いつくが、大鈴さんの本を読んでいると、記憶は脳だけでするものだけでなく、細胞にも記憶されるというくだりが出てくる。感情の記憶が細胞から脳に伝わり、そのことで脳から指令が出て、最終的にそれが現象化していくというのだ。
そう考えるとルルドの泉に触れただけで、不治の病が治ってしまうという現象もあるかもしれないと思える。
18世紀の有名な自然科学者で、かつ神秘的な体験をしたスウェーデンボルグという人がいる。少し前に『ホンマでっか!TV』でもスウェーデンボルグの名前が挙がっていたが、今でも科学者に一目置かれている人物のようだった。認識論の哲学者カントですらスウェーデンボルグのいう霊的な世界を全て否定しなかったという。
さて、大鈴さんのいう覚醒体験は大鈴さんが遭った事故のような特別なことがなくとも体験できるという。
スピリチャルな体験と脳科学はマッチするや否や?
ちなみに私は覚醒体験と思えるような経験をした自覚は今のところない。(笑)