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ホーキング博士を偲ぶ 物理学の発展に寄与したホーキング・パラドクス(ホーキング博士の逆説)

投稿日:2018年3月23日 更新日:

理論物理学者のホーキング博士が3月14日に亡くなりました。

ロンドンのウェストミンスター寺院でニュートンやダーウィンの傍に埋葬されるそうです。

ホーキング博士のご冥福をお祈りしたいと思います。

 

ホーキング博士は、ブラックホールに、特異点という特殊な部分があることを指摘して、アインシュタインの一般相対性理論(重力の法則)が成り立たないことを提唱しました。

このことは、一般相対性理論(重力の法則)と標準理論(素粒子の法則)の定理を融合させようとしていた他の理論物理学者が、従来の標準理論(素粒子の法則)に拠らず、超ひも理論(従来の素粒子の法則に新しい視点を加えた理論)という新しい理論を発展させることに貢献したと言います。

超ひも理論は、素粒子を粒(つぶ)ではなく、ひも状の輪ゴムようなものをイメージした理論で、2008年にノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎さんに発見されていたものの、実証性に乏しく、一度は物理学の世界から退けられ、忘れられていた理論だったと言います。

ホーキング博士のブラックホールの特異点の提唱は、結果的に、忘れられていた理論に再び光をあてたことになったのではないでしょうか。

また、ホーキング博士は、ホーキング放射といって、ブラックホールが熱を放出して蒸発する現象を発表しました。

ホーキング放射は、本来、光すら出られなくなるという、重い質量のブラックホールの中で、熱が発生するわけがないことを指摘する結果になりました。

 

これをホーキング・パラドクス(ホーキング博士の逆説)と言うそうです。

 

超ひも理論によって、アインシュタインの一般相対性理論との融合ができそうになった矢先に、ホーキング博士の重大な逆説によって、振出しに戻ってしまったわけです。

しかし、この超ひも理論には副産物がありました。

超ひも理論では、この宇宙は4次元だけでなく、10次元まで存在することが理論上わかったのです。

その理論を応用すると、ブラックホールの中であっても、熱エネルギーが発生することがわかりました。

 

素粒子の理論と一般相対性理論の融合は、理論物理学にとって念願だったといいます。

ミクロの世界と、あまねく宇宙に働く重力との関係性が証明できれば、宇宙の成り立ちを究明できる最も重要な手掛かりになるからです。

まさに、ホーキング博士が追い求めた、宇宙はどのようにできたのか、ということに迫ることができるのです。

 

最新の理論物理学にはM理論というものがあるそうです。

まだ学習していないので、どのような理論なのかは存じませんが、宇宙の自然法則を包括して証明できる理論になるかもしれません。

私は素人ですが、理論物理学もたいへんに進歩してきたように感じます。

その貢献者の一人として、ホーキング博士の業績は、たいへんに重要だったのではないかと思います。

(科学的なテレビ番組やweb等から情報を得たものですが、誤りがある場合はご容赦ください)

ホーキング博士が亡くなったあと、行きつけの本屋に行くと、ホーキング博士の追悼のポップの下に『ホーキング、宇宙と人間を語る』(エクスナレッジ 2011年初版)が棚積みされていましたので、速攻で買い求めました。


ホーキング、宇宙と人間を語る

これを読むと、ホーキング博士は宇宙は自然に出来あがったと考えているようです。

神さまの手は借りずとも、宇宙は出来ている、その自然法則についても理論で説明がつく、というスタンスのようです。

(この場合の神さまは「GOD」いわゆる「創造主」のような意味だと思います)

科学者の良心に従って、説明がつくものはつくんだ、といったスタンスでしょうか。(笑)

神さまを直接否定しているわけではなく、神さまによって宇宙や自然が造られたとは言えない、という感じです。

 

これはあくまでも私見ですが、ホーキング博士にも理論(ロジック)がたてられない分野があることに気づきました。

それは、人間という生命の自由意志についてです。

ホーキング博士は生命も自然法則で説明がつくと言っています。

分子生命科学や神経科学は、物理法則で説明がつくと言います。

確かに生命全般についてはその通りかもしれませんが、

人間の自由意志の説明については、見事に

 

理論(ロジック)が立っていないのです。

 

お分かりでしょうか。

ホーキング博士のような聡明で論理的な方でも理論を組み立てられないのです。

ここが重要です。

ホーキング博士のように宇宙の自然法則を論理立てて証明できるような人が、論理立てて説明できないということは、人間の自由意志についてだけは

 

宇宙の自然法則以外のものである可能性がある

 

という「逆説」が成り立たないでしょうか。

実に興味深いですが、素人の仮説だと思って、聞き流してください。(笑)

しかし、どうあれ、ホーキング博士の功績は貴重であることに変わりはありません。

ホーキング・パラドクス(ホーキング博士の逆説)によってもたらされた物理の究明に感謝するとともに、これからの物理学の発展にも期待したいと思います。

 

余談ですが。

ホーキング博士の書籍が売っていた同じフロアの少し離れた場所に、こんな書籍も棚積みされていました。

自然の力と光の言葉で周波数を整える 一瞬で宇宙とひとつに戻る本

この本も宇宙や地球の大自然について書かれている本です。扱う対象が同じでも、自由意志を使うと、だいぶ景色が違って見えるものです。

併せて読んで見ると、物理学の自然法則とは違った一面を発見できるかもしれません。

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