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ジャッキー・チェン 新作『レイルロード・タイガー』『スキップ・トレース』 映画への情熱が衰えないジャッキー・チェン

投稿日:2017年7月6日 更新日:

6月30日のブログで、昔はビデオデッキが普及していなかったので好きな映画の録音されたレコードを繰り返し聞いていたという記事を書いた。それは『銀河鉄道999』『機動戦士ガンダム』だったわけだが、私にはひとりヒーローがいた。それはジャッキー・チェンだ。ジャッキー・チェンの映画は当時テレビの『ゴールデン洋画劇場』などで放送されていた。『ロードショー』という映画雑誌があって、海外の俳優の人気ランキングでは80年代当初は毎年ジャッキー・チェンがダントツで1位になっていたと記憶している。『バックトゥーザフューチャー』マイケル・J・フォックスが登場するまでジャッキーが1位だった気がする。それくらいジャッキー・チェンは日本で人気のあるアクションスターだった。当時繰り返しテレビで放送されていたジャッキー・チェンの映画はモンキーシリーズというもので、おそらく日本向けに後付けでシリーズ化したものだろう。代表的なものはドランクモンキー『酔拳』スネーキーモンキー『蛇拳』クレージーモンキー『笑拳』だ。その他『少林寺木人拳』『拳精』『龍拳』『蛇鶴八拳』などもテレビで放送されていたと思う。モンキーシリーズのプロモーション用のチラシのイラストは、なんと『ルパン三世』の原作者のモンキーパンチが書いていた。ドランクモンキー『酔拳』には日本向けに作られたと思われる『カンフージョン』という日本語の主題歌があって、当時私はいわゆるドーナツ盤(シングルレコード)を持っていた。そのシングルレコードのジャケットはモンキーパンチが描いたイラストが使われていた。当時はビデオはないので、テレビで『酔拳』が放送された後、脳裏にジャッキー・チェンの酔拳の『型』を焼き付け、『カンフージョン』を聞きながら、その『型』を実際に真似てやってみたことを覚えている。その後、ジャッキー・チェンの映画のテーマ曲などを収めたLPレコードが発売されてからは、そのレコードを買って、やはり聞きながら、その映画の中でジャッキー・チェンが使っている拳法を真似てやってみるのだ。ジャッキー・チェンの映画がテレビで放送された翌日は、学校でその拳闘シーンを友達と再現してやっていた。『少林寺木人拳』という映画でジャッキー・チェンが少林寺で免許皆伝を授かるために、機械仕立てで動く数十体もある木人達と闘うシーンがある。それを友達と再現したりするのだ。ジャッキー・チェンを好きな友達はたくさんいたが、その中でも特にジャッキー・チェンを好きだったのはT見君だった。T見君はその後、私に衝撃を与えることになる。

ビデオデッキの購入だ。

ビデオデッキは当時10万円以上する高額な電化製品だった。一般の家庭ではなかなか購入できない高価なものだった。T見君の家はビデオデッキを真っ先に購入したのだ。こうなるとテレビ放送したジャッキー・チェンの映画を”録画”できることになる。当然、私はT見君の家に入りびたりになって、ふたりでジャッキー・チェンの映画を見まくった。特にふたりが好きだったのはドランクモンキー『酔拳』で、T見君は『酔拳』に出てくる殺し屋「鉄心(てっしん)」を誰よりも正確に演じることができた。俄然、私がジャッキー・チェンを演じ、T見君が殺し屋「鉄心」を演じ、放課後に飽きもせずふたりで拳闘シーンをショッピングセンターの人工芝のスペースで暗くなるまでやっていたのを覚えている。T見君の殺し屋「鉄心」は最高だった。

私の中で『酔拳』はテレビで放送されていたものが脳裏に焼き付いている。つまり吹き替え版だ。ジャッキー・チェンの声といえば私の中では石丸博也さん以外あり得ない。オリジナル版のDVDと見比べて見るとわかるのだが、石丸博也さんは、アクションシーンの時に、オリジナル作品ではジャッキー・チェンが何も言っていないシーンでもアドリブでセリフを言ったり、声を出したりして、ジャッキー・チェンのコミカルなアクションの魅力を最大限引き出している。それと、先ほど書いた『カンフージョン』という主題歌が映画の随所に挿入されることで、アクションシーンにリズムを作り出している。これはオリジナルのDVDでは楽しむことができない。もちろんオリジナル作品でもジャッキー・チェンを楽しむことは十分可能だが、私とT見君が体験したジャッキー・チェンはあくまでもテレビ用の吹き替え版であることを付け加えておきたい。当時の吹き替え版の制作に係わった方々に改めてお礼を言いたい。今でも民法のBS放送などで当時のままの吹き替え版の『酔拳』や『蛇拳』をやっていることがある。

余談だが、ジャッキー・チェンがハリウッドでクリス・タッカーと共演した『ラッシュアワー』(1998)がヒットして、アメリカでジャッキー・チェンが「ニューアクションスター」と評価された時に、日本のマスメディアも「ジャッキー・チェン、ハリウッド初進出、大成功」と紹介していたが、私は「ジャッキー・チェンのハリウッド初進出作品は『バトル・クリーク・ブロー』(1980)だ!」とひとりツッコミを入れたのを覚えている。ジャッキー・チェンはインタビューで「僕はオールドアクションスターだよ」とユーモアたっぷりに答えていました。(笑)

私が初めてジャッキー・チェンの映画を映画館でみたのは『ヤングマスター 師弟出馬』だった。6月30日の投稿記事にも書いた従姉のお姉さんに大宮の「ハタプラザ」に連れて行ってもらいました。80年代のジャッキーも最高です。

公開済みと公開予定のジャッキー・チェンの新作があるようです。6月16日から『レイルロード・タイガー』、9月から『スキップ・トレース』

こんな雑誌が新刊で出ていましたのでご紹介します。新作の記事のほか昔のジャッキーの映画の記事も出ていました。『ジャッキー・チェン 成龍讃歌』(タツミムック)

酔拳 日本語吹替版 DVD ※『カンフージョン』が収録されているか分からないので注意してください

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