企業が創立されて20年くらいが経ち、一定の顧客も定着して経営も赤字を出さず、微弱でも増収増益を確保できていれば、まあ経営がマンネリ化するのは当たり前です。ましてそれなりの企業が株主についていればなおさらでしょう。
株主総会もちゃんちゃんで終わるはずです。(笑)
2部降格の憂き目に遭いながらも、クラブ経営を刷新する気がないのは、サポーターズミーティングで人事を含め経営の大幅な体制変更がなかったことを見ても分かるような気がします。
経営は去年の延長で強化部門には役員を置かない体制です。事業部門のプレゼンでは観客動員数の前年度比、次年度予算(目標)を10,000人に毛が生えた程度の増減を示していましたが、その程度では役員もやる気が失せてしまうかもしれません。(笑)
社長さんはスマートスタジアム推進による増収の確保、と言っていましたが何のことやらわかりませんし、それでどの程度の増収を確保するというのでしょう。
プレゼン資料は去年の使いまわしが多く、管理部門に至っては去年と同じものではなかったではないでしょうか。
このようなマンネリ化はいい意味で経営が安定している証拠かもしれませんし、悪く言うと去年の延長線上で何も変わらないことを意味するのではないでしょうか。
だからといって私は悲観しているのではありません。
経営が安定している企業が自ら経営を刷新するということは口で言うほどたやすいものではないことは何となくわかる気がします。刷新する必要がありませんから。それは一般の企業でも同じではないでしょうか。
企業が成長していく過程でマンネリ化は起こりえますし、それよりも、そのプロセスをどのように意味づけしていくかのほうが大事だと思っています。
そこで創立20周年を私が個人的に意味づけしたのは「もうそろそろ本気で強くなることを考える元年」です。
どうあれ、20年という月日は大宮アルディージャが地元に認知されるのに必要な歳月だったと思いますし、一定の顧客(サポーター、ファン)を獲得した期間でもあったと思います。
つまり必要な期間だったということになります。
経営も安定して赤字を出すようなこともないとなれば、まずは企業としての第一関門をクリアしたといってもいいのではないでしょうか。
これだけでもたやすいことではなかったと思いますし評価できることです。
さてその次のステップアップとして何が必要でしょうか。
私が考えるステップアップは慢性的に弱くなっているトップチームを強くすることだと思います。
なんとなれば弱いサッカーチームには魅力がないからです。
サッカーが競技である以上、この宿命からは逃れられません。
極端な話しをすると前年度比で20%増の増収増益を確保してもチームが最下位なら顧客満足度はあがりません。
ですから大宮アルディージャのステータスの意味づけとして「もうそろそろ本気で強くなることを考える元年」としたのです。(笑)
「考える元年」としたのがポイントです。降格が決まってから現在に至るまで、経営体制、監督の人選、選手補強等、クラブの振る舞いを見てきましたが、玉虫色の施策ばかりで「本気で強くなることを実行」に移すのに暫く時間がかかりそうだということが分かったからです。(笑)
ただ、そういう風に意味づけをしてしまうと「また今シーズンもつまんない試合を見せられるんだろうな」と力が湧いてきません。(笑)
あくまでも強くなるプロセスとしてのステータスだと意味づけることによって大宮アルディージャと前向きに付き合うことができて個人的には力が湧いてきます。(笑)
サッカーやクラブチームに対する世界観はそれぞれの人がそれなりに持っていると思います。これはあくまでも私個人の意味づけですが、皆さんはどうでしょうか。
さて、正直に言うと大宮アルディージャが変わるタイミングは新スタジアムの建設だと思っています。
新スタジアム建設によって大幅な増収が見込めるようになるからです。
サポーターズミーティングでの最大の収穫はこれです。
2017年10月に埼玉県で大宮公園グランドデザイン検討委員会が立ち上がっているようです。わかりやすく言うと大宮公園の再開発ということになるのでしょうか。
事業本部には最重要項目としてこの事業に取り組んでもらいたいと考えています。
進展があったら、簡単なサマリーでいいのでホームページ等で報告をしてもらいたいと思います。
この構想には10,000人に毛の生えた観客動員数の前年対比、次年度目標などすっ飛んでしまうほどのインパクトがあります。
何年後になるかわかりませんが、この構想こそ大宮アルディージャに光明をもたらすものだと信じています。
新スタジアム建設の可能性が出てきました。
仏作って魂入れず。
これだけは何としても避けなければなりません。
だからこそ
「もうそろそろ本気で強くなることを考える元年」
という意味づけを分かってもらえないでしょうか。(笑)