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名古屋カフェ散歩 その1《カフェ文化と写真の宝石箱》

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「名古屋では江戸時代に茶の湯が盛んになって、庶民にも抹茶を点(た)てて飲む習慣が広く浸透したんですよ。それが残っているんでしょうね」

(川口葉子 『名古屋カフェ散歩 喫茶ワンダーランド』)

 

先日『ホンマでっか⁉TV』を見ていたら、日本3大都市は、東京、大阪のほか、もうひとつは名古屋か福岡どちらか、という論争をしていた。名古屋出身タレントが、福岡が戦(いくさ)をしかけてくるなら「家康を出すぞ!秀吉も信長もいるぞ!」と言って笑いを誘っていた。考えてみると茶の湯を好んだのは特に信長と秀吉ではなかったか。戦(いくさ)も終り、平和な江戸時代になって茶の湯が庶民にまで広まっていったのは自然な流れだったのだろう。

昨年の夏くらいだったか、書店で『東京古民家カフェ日和』(川口葉子 世界文化社 2019年)という本を見つけた。写真も綺麗で、見ているだけでいい気分になるようなカフェが多く掲載されていたので、こんど買おう、とその時は立ち読みで済ませてしまった。

今年になってから、そういえばと思い出して《紀伊國屋書店》のカフェ、スイーツのコーナーへ。棚差しに『東京古民家カフェ日和』を見つけて、おーこれこれとぺらぺらめくっていると、棚のすぐ下のポップのことろに平積みの文庫が置かれている。それが『名古屋カフェ散歩 喫茶ワンダーランド』(川口葉子 祥伝社黄金文庫 2019年)だった。

『ホンマでっか⁉TV』の影響か「名古屋」というワードが目に飛び込んできた。名古屋だがねー、と思わず手に取ると、写真や文章が良いバランスで編集されていて、クリーム色で柔らかい紙質の触り心地も何ともいえない。そこでついこちらを買ってしまった。(『東京古民家カフェ日和』はいつ買うんだ!)

第1章を読み終わって私は愕然とした。「これは、単なるカフェの紹介本と違う。カフェ文化の文学だし、写真の宝石箱やー」とどこかのタレントのようになった。

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