2017年4月8日の日刊スポーツのWEBの記事によると、渋谷監督が自身の責任について触れたようである。クラブの森正志社長は監督の交代を否定したようだが、今後の結果次第でどうなるかはわからない。
さて、去年の大宮アルディージャと今年とでは何が違うか考えてみた。それは得点力不足だ。2016シーズン総得点41点の内、家長昭博が1位で11得点、2位が江坂任で8点、3位がドラガン・ムルジャで6点取っている。一番大きな影響があったのは家長が川崎に移籍してしまったことだ。2016シーズン清水エスパルスで26得点した鄭大世(チョンテセ)に次いで18得点した大前元紀を補充したが、大前は第6節まで無得点に終わっている。2016シーズン大宮で得点ランキング2位の江坂、3位のムルジャも無得点のままだ。これでは勝てるわけがないのだ。監督やコーチ陣は去年と変わらない。変わったのは得点できる選手がいないこと、得点できる選手が得点していないことだ。参考にアシストについても2016シーズンの大宮のアシスト数は1位の横谷繁57アシストに次いで2位は家長の54アシストであった。
森正志社長は前出の報道によると、監督や強化関係者と相談しながら立て直す方針のようだが、まずやるべきことは、江坂とムルジャが得点できるようにすること、家長の補充を早急に進めることだ。森正志社長は2016年の7月に就任した。家長の移籍と大前の補充に深く関係していなかったかもしれないが、就任した以上、責任は役員にある。森社長はNTTでは主に総務・人事畑にいた人物のようだが、監督や強化関係者とのコミュニケーションを十分にとってチーム立て直しを図ってほしい。今シーズンからDAZN(ダ・ゾーン)がJリーグのスポンサーになったことで、チームへの配当金のほか、順位インセンティブが跳ね上がる。今シーズン4位以内を取れなければ、収益力のある浦和レッズや鹿島アントラーズのようなチームがより強くなって、その差を埋められなくなる可能性があるシーズンであることをしっかり認識する必要がありそうだ。