2017年7月1日(土)19:00 NACK5スタジアム大宮
大宮アルディージャ対横浜F・マリノス
試合結果 大宮1-2横浜FM(得点者:大宮 78'菊地光将 横浜 59'マルティノス 68'山中亮輔)
雨が上がって夕日でオレンジ色に染まる雲
伊藤彰監督が就任してからリーグ戦では2勝1分けで負けなしだっただけに敗戦が残念だ。前半は大宮、横浜とも、攻撃する気があるのか?と思うくらいディフェンシブだった。両チームともに負けないサッカーをやろうとしていることは理解できた。まして大宮は負け癖をなくすためにも、多少つまらない試合展開でも我慢するつもりで観戦していた。
試合が動いたのは後半、大宮のコーナーキックを主審と副審の誤審で相手ゴールキックにされたあたりからだった。この試合の主審はワールドカップの笛を吹いたことがある審判だ。この誤審にサポーターだけでなく選手の心にも火がついたかのように、大宮が積極的に攻撃をし始めたが、その直後に失点してしまった。横浜F・マリノスのMFマルティノスのドリブルによる速攻を許しペナルティサークル付近からゴールを決められてしまった。その約10分後には横浜F・マリノスのSB山中亮輔に左サイドを同じくドリブルで速攻を許し、センターリングと見せかけて豪快にシュートを放たれ、ドライブのかかったボールは大宮のGK松井謙弥の頭上を越えてゴールになった。いずれのゴールも速攻のお手本のようなプレイだった。横浜はアウェイで堅守速攻を見事に完遂して勝ち点をゲットした。
大宮は後半78'にDF菊地光将がセットプレイからヘディングでゴールして一矢報いたが横浜に追いつくことはできず敗戦となった。大宮も横浜もお互いに堅守速攻とセットプレイからの得点を目論んだ結果だった。
この試合のトピックスは、後半DF菊地光将を交代出場させ、フォーバックからDF河本裕之、DF高山和真とのスリーバックにシフトしたことだろう。もしFW瀬川祐輔がベンチに入っていたら、FW江坂任とのツートップも見られたかもしれない。大宮がスリーバックを選択肢のひとつとして持つことはいいことだと思う。スリーバックの可能性を感じさせたのは、DF菊地光将が最終ラインからビルドアップするセンスを見せてくれたことだ。ボールの受け方や持ち出し方がうまく、右SBの奥井諒がオーバーラップする時間を作り出すことのほか、サイドチェンジなどのパスの精度が高く、チームに攻撃のリズムを作り出した。