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薙刀(なぎなた)にまつわる話 ~サムライのプライド~

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アドセンス PCのみ記事上




私の母方の家系は武家だった。

昔母から面白い話しを聞いた。

私の母親の母、つまり私からみると祖母にあたるが、祖母の親戚にお鳥見様と呼ばれる武家があった。お鳥見様と言われていたのは将軍家(徳川家)が鷹狩で使う鷹を管理する役職の人をそう呼んだからだ。お鳥見役である。役職にはその他にも、お腰の物方(武器を管理する役職)などと呼ばれるものもあった。

お鳥見様は江戸幕府が瓦解したあとは薙刀(なぎなた)の道場で師範をやっていたのだ。もちろん男性だ。

お鳥見様は道場のお弟子さんたちが沸かした風呂に入ることを日課にしていたそうだ。道場の師範であるお鳥見様が一番風呂に入ったことは言うまでもない。

ところがある日、お弟子さんの中で、お鳥見様がお高くとまっているように見えたのか、気に入らないらしく、お鳥見様にいたずらしてやろうという輩が出た。お鳥見様はいつも風呂が沸いたことを知らせてくるお弟子さんに「ありがとう」と謝意を示していたというからお高くとまっていたとは思いにくいが・・・。

そのお弟子さんたちは自分たちが先に風呂に入った後で、一番風呂と称してお鳥見様を風呂に入れてしまったのだ。

それが後でお鳥見様にばれてしまった。

金輪際、お鳥見様はそのお弟子さんたちと口を利かなくなったという。お鳥見様はお弟子さんたちを窘(たしな)めたり、叱ったりすることは一切なかったという。

お弟子さんたちも後悔したらしく、お鳥見様に謝ろうかとか、思案したようだが、とにかく全く口をきいてくれないのだから後の祭りだった。

私はサムライのプライドをここに見る。

一番風呂と称して人を騙す。このこと自体は些細なことかもしれない。しかしこのように些細なことであってもお鳥見様のプライドが許さなかったのであろう。しかも怒ったりせず、自分を騙した人間を徹底的に無視したのだ。つまり、騙した人間を自分の中から抹殺してしまったのだ。このほうが騙したほうはよっぽど怖かったに違いない。

サムライを騙したりすればそれはもう「相手にされない」ことを意味するのだ。

こうも言えるかもしれない。サムライはプライドを汚されることがないのだ。

私は母からこの話しを若い時に聞かされたが、サムライのプライドを示すエピソードどして記憶の中に印象深く残ったことを覚えている。

 

こんなエピソードもある。お鳥見様にはおひいさん(お姫様)がいて、たいそう綺麗だったとか。

ある時、芝居見物にでかけた人が帰ってきて「あー面白かった」と言ったそうだ。すると連れの男性が「うそつけ、お前は見物にきていたおひいさん(お姫様)ばかり眺めていたじゃないか」

 

また、お鳥見様は奥さんが亡くなって、後添いに貰った奥さんがたいそう若かったそうだ。お鳥見様は料理など家事全般ができたらしく、娘ほど年の離れた奥さんに料理を作ってあげたりしていたそうで、なんとも幸せなお武家さまだったようです。(笑)

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