日本に速攻で止めを刺したMFデブライネがとうとうゴールを奪った。
シチュエーションは日本戦と似ていて、ブラジルのCKからのカウンターだった。今度はFWルカクが敵陣までドリブルで持ち込み、デブライネへのアシストとなるパスを出した。無回転で矢のような鋭いシュートをサイドネットに突き刺した。
今大会、複数失点を許していなかったウルグアイから2点を奪ったフランスのように、同じく複数失点をこれまで許していなかったブラジルから2点奪っての見事な勝利だった。
ベルギーの1点目はCKから相手オウンゴールを誘発させた。ニアポストに走り込んだベルギーDFコンパニに、同じくニアポストを守っていたFWジェズスとMFフェルナンジーニョが翻弄され、同時にヘディングでクリアしようとしてしまった。フェルナンジーニョの肩口にあたったボールはイレギュラーして、オウンゴールとなった。
ベルギーは日本戦でヘディングシュートでゴールしたMFフェライニを先発させていた。フェライニの身長は194cmだ。ミッドフィルダーで194cm!
ブラジルの平均身長が178.3cmなのに対し、ベルギーは187.7cmだ。もしかしたら、身長差でベルギーに劣るブラジルの選手たちにとって、セットプレイは目に見えないプレッシャーになっていたのかもしれない。
ブラジルは後半にも猛反撃したが、GKクルトアに神がかり的なセーブをされて1点返すのが精一杯だった。GKクルトアはイングランド、チェルシーのプレイヤーで身長が199cmもある。
アディショナルタイムにFWネイマールが放った巻いて蹴る渾身のミドルシュートも、GKクルトアは片手でクリアして見せた。解説者はボールは枠に飛んでいないとの見解のようだったが、横からの映像を見ると枠に飛んでいるように見える。疲労がたまる試合終了間近に正確なシュートを放てるネイマールも凄いと思うが、それをなんなくクリアしてしまうクルトアも凄い。
その最後のシュートが外れたことで、ネイマールの大会は終わった。
日本を負かしたベルギーが素晴らしいゲーム内容でブラジルに勝利した。ほんの少しでも溜飲をさげた日本人は多かったのではないだろうか。
得点こそなかったが、FWルカクやFWアザールも前線で身体を張ったドリブルやキープを行い存在感を示した。今大会のベルギーは素晴らしい。個人的にはMFデブライネのプレイスタイルが好きだが、そのデブライネに日本は負かされたようなものだった。ただそのデブライネがブラジルから得点を奪い、勝利したことで私自身の溜飲も下げることになった。
こんな凄い選手にやられたんだからしかたがない!(笑)
恐らく次のフランスvsベルギーは、今大会の事実上の決勝戦と言ってもいいのではないだろうか。オフェンス力は互角、ディフェンス力は若干フランスの方が上の気がするが、あくまでも個人的な印象に過ぎない。