ハイレベルな試合でしたね!今大会屈指と言っていいんじゃないかな。
この試合がハイレベルで面白かったのはたぶん理由がある。同じチームやリーグに所属している選手が双方に多く、お互い手の内を知っている選手同士の対戦だから、まるで、何度も対戦したことがあるプロの将棋指しのような、緊迫したギリギリのせめぎ合いのようなものを見ることができる。
ベルギーは先発11名のうち10名がプレミアリーグに所属する選手で構成されているね。ほぼチェルシー、トッテナム、マンチェスター・C、マンチェスター・Uの4チームに所属する選手で構成されている。
フランスもMFポグバがマンチェスター・UでMFカンテ、FWジルーがチェルシー、GKロリスがトッテナムだから、ベルギーとお互いに相手の選手のことをよく知っている。
MFポグバとMFフェライニのマッチアップに見ごたえがあったのもそのひとつだね。
まあ、得点はCKのセットプレイだったね。拮抗した試合では仕方がない展開だけど、ニアサイドで飛び込んだフランスDFウムティティにベルギーMFフェライニが付き切れなかった。
後半立ち上がりに先制したフランスはここからが試合巧者だった。
エムバぺのような若い選手も、フランス代表のような手練が多い選手の中に入ると、変わるのかね。無理をして攻めるようなことせず、上手く時間を使ったり、自分がアシストする動きをして、追加点を狙うしたたかさを見せた。
日本とブラジルを破った際に、適切な采配を見せたベルギーのマルティネス監督もすぐに手を打った。引いて守る守備に切り替えたフランスに対して、ディフェンシブハーフを一人ベンチにさげて、同じポジションにMFデブライネをシフトした。投入したFWメルテンスを、スペースが無くなったFWアザールと同様に両サイドに開かせて、クロスボールとMFデブライネの縦パスで攻撃のパターンを作り出そうとしていたね。
この攻撃を凌ぎ切ったフランスが決勝に進出した。
FWエムバぺもそうだけど、FWアザールのドリブルは分かっていても止められないような切れがあったね。フランスのMFカンテやMFマテュイディもここぞというところでドリブルしてくるから、相手の痛いところを突いていけるセンスがある。地味に相手を苦戦させられるドリブルっていいよね。こういうレベルの選手同士の試合はそうそう見られないから、ゾクゾクしたよ。(笑)
センターフォワードも双方見ごたえがあった。比較的フランスFWのジルーのほうがボールを触る機会が多かったような気がするけど、少しでも油断したらやられそうな雰囲気をふたりとも持っていた。最後の最後でふたりにやらせないディフェンダーの意地みたいなものも感じたよ。
もちろん、ベルギーMFデブライネもソフトなパスから切れ味の鋭いスルーパスまで、多様なプレイを見せてくれた。ブラジル戦同様、この試合でもシュートチャンスがあったけど、枠内に飛ばせなかった。フランス代表は寄せも、シュートコースを切るのもうまい。
アルゼンチン戦で豪快なミドルシュートを決めたフランスDFパバールも見せ場を作った。前半エムバぺとのワンツーからのシュートがあった。ベルギーはエムバぺを警戒しているから、パバールをフリーにしたけど、それを感知できるエムバぺも凄い。このエムバぺが19歳でパバールが22歳。どうなっているんだ、フランス代表は!
とにかく楽しすぎて書ききれないから、試合を見ていないひとは録画でもデマンドでも見てくださいね。(笑)
今大会屈指の試合であることは間違いないでしょう。