「サッカーには夢がある」
ジャパネットたかたの元社長で、現在V・ファーレン長崎の社長、髙田明さんの言葉です。
髙田さんが大宮アルディージャの監督に就任した高木琢也さんに向けてお祝いのメッセージを出していましたね。なかなかできることではないと思いますが、高木監督との信頼関係が築けていたからこそ、できることなのではないでしょうか。
髙田さんには周りを元気にする力のようなものを感じます。
J1に昇格したタイミングですぐにV・ファーレン長崎の新スタジアム建設の計画を立ち上げました。その計画を聞いた地元の議員さんたちはすぐに動いてくれたそうです。シーズン終了後には新しい練習場やクラブハウスの設置などの計画も公表して、協力してくれる自治体を仰いでいるようです。
どのように学習しているのかわかりませんが、髙田さんはヨーロッパのサッカーのことをよく知っています。あるいは、少し聞いただけで、サッカーを文化として楽しむコツや肝のようなものを掴んでしまう才能があるのかもしれません。新しい練習場もヨーロッパのクラブチームなどを参考にしていると聞いています。
J2に降格しても、クラブにもファンにも下を向く隙を与えずに、矢継ぎ早にビジョンを見せてくれる髙田さんを見ていると、夢があって、周囲の人も元気にならざるを得ないでしょうね。(笑) 手倉森さんを監督に招聘したことについて、金ずくで行ったのではないか、という世間の風評に対しても、手倉森さんからは、お金の話しではなく、クラブのビジョンやプロジェクトについて聞かれたことを公表して、きっぱりと否定していましたよね。
これが経営者ではないでしょうか!
サッカーの面白さや素晴らしさを素直に感じられる感性。
それを言葉で表現できる力。
サッカーの面白さや素晴らしさを伝えるのには何が必要か、
そしてその必要なものを揃えていく実行力や発信力。
髙田さんからは、明るい陽気さのようなものを感じますが、そういう人のもとで働いていた監督を迎えるのはいいことではないでしょうか。
高木琢也監督と言えば私の世代だと、アジアの大砲(笑)、そう、選手としての印象が強い。ただ、サンフレッチェ広島の薫陶を受けた経験者であることは興味深いですね。なんとすれば、サンフレッチェ広島は森保一監督、風間八宏監督、小林伸二監督など指導者の輸出クラブだからです。
去年のシーズンオフだったか記憶が定かではないのですが、高木監督がJ sportsの番組にゲスト出演した時に、印象に残っている話しがありました。確か、主力選手が引き抜かれてしまう、というものだったかと思います。もう慣れましたけど、と高木監督は言っていたように記憶しています。要は、選手が入れ替わっても、いかに戦力を落とさないようにするか、ということかと思います。2部リーグならでは、あるいは資金が潤沢にないクラブのテーマかと思います。
それでも長崎を1部に昇格させた高木監督は大宮アルディージャにマッチしているかもしれませんね。(笑)