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『医学常識はウソだらけ』三石巌 分子栄養学による医学のサポート。薬だけでなく食べ物で病気を直し、予防する知識。

投稿日:2017年7月16日 更新日:

7月14日に紹介したファラデーの『ロウソクの科学』(角川文庫)の翻訳者は分子生物学者の三石巌先生だった。私はうかつにも読後の感想文をブログにあげるまで訳者が三石巌先生だとは気づかなかった。

三石巌先生『医学常識はウソだらけ』(祥伝社黄金文庫)が再版になり、いきつけの書店にここ数か月間ポップがあがっていた。しかも推薦文は故・渡部昇一先生が書いていて、ポップにも渡部昇一氏絶賛!となっていた。気になっていたので、購入して読んだが面白くてしかたがない。三石巌先生は分子生物学の観点から分子栄養学の理論を首唱した方だ。

私には以前から、ある疑問があった。それは大人になって風邪を引いたりして大きな病院や町の医院に行くようになってから、また大病を患った家族に同行して、お医者さんに意見を聞くようになってから、ずっと抱いていた疑問だった。

私はよくお医者さんにこんな質問をした。

「何を食べたらいいですか?何を飲んだらいいですか?」

これは薬の他にという意味である。病気の最中、また病後に何を食べたり飲んだりしたら体にいいか?という質問を何度かしたことがある。しかし、この手の質問に答えてくれたお医者さんは、ほぼ皆無である。それは大きな病院でも町の医院でも同じだった。せいぜい消化の良いものという程度の答えしか返ってこない。ただ当時私が期待していた答えは、科学的根拠に基づく栄養学のようなものというよりは、昔からある知恵のようなものだった。お医者さんだったら当然知っていると思っていたのだ。

そんな経験から私が抱いた疑問はお医者さんは栄養学をほとんど知らないのでないか?というものだった。その疑問に答えてくれたのが三石巌先生だった。やはり知らない医者が多いようだ。ただ三石巌先生は保険医療の点数制に問題があることも指摘している。栄養指導には健康保険の点数がつかない、とのことだ。つまり儲からない。必然的に薬を処方する方向になってしまうようだ。

6月6日に投稿したブログ『梅酒作り 初夏の定番』にも「お腹を下した時に梅酒を飲むといい」と書いたが、これはおばあちゃんの世代から我が家に受け継がれてきた知恵で、実際梅酒を飲むとお腹がぽかぽか温かくなって治ってしまった経験がある。もちろんこれは科学的な裏付けがあって言っているのではないが、免疫が低下している時に何を食べたり、飲んだりした方が良いかの知恵だったような気がする。

そんな知恵を科学的根拠に基づいて「分子栄養学」という分野を切り開いたのが三石巌先生だ。三石巌先生の本を読むと、世に言われている動脈硬化、糖尿病、痛風のような大病の治療方法とまったく違う視点からその対策や予防が浮かび上がってくる。もちろん私は医学には素人だし、薬を頭から否定する気もないが、薬に頼らない療法に値する学問として三石巌先生の説く「分子栄養学」を健康の礎として参考にしたいと思う。

三石巌先生は1997年に逝去されるまで95歳で長生きだった。つまりご自身の長寿の生き証人だ。渡部昇一先生も今年の春に逝去された時は、私にとって、その喪失感は相当なものがあったが、ご年齢は86歳で冷静に考えると日本の男性の平均寿命を超えている。長寿で健康であれば有益な仕事を十分にすることができ、この長寿のふたりの碩学から学ぶことは多い。その財産たるや、はかり知ることができない。

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