エムバぺに謝らなければならない。
エムバぺがグループリーグで
ワールドカップ初得点をした時
あまりインパクトのあるゴールだと
感じなかったせいか、心の中で
つい若き日のティエリ・アンリと比べて
フランスが背番号10を与えるような選手なのか?
と、エムバぺを過少評価してしまった。
また、パリ・サンジェルマンでは
ウルグアイ代表のカバーニの方が
まだ存在感があることも手伝って
そう思ってしまった。
とんでもない謝りだった。
アルゼンチンのMFやDFを
目の覚めるようなドリブルで置き去りにして
先制ゴールのPKのお膳立てをした。
その後も
混戦のペナルティエリア内から
鋭いシュートモーションで奪った
逆転ゴールや
速攻による長いフリーランニングで
奪ったダメ押し弾といい
予選の時とは
明らかに動きの質やスピードが
ギアチェンジしていて私を驚かした。
若手ではエムバぺの他にも
22歳DFパバールが
スペイン代表のナチョが
ポルトガル戦で決めたような
右足のダイレクトボレーを決めた。
まるで、卓球でカットボールを打つかのような
抑えたこれ以上ないほどの
いいボレーシュートだった。
まだ謝らなければならないのは
ポグバ以外で
縦パスを入れられるような
MFはいないと思っていたけど
ベテランMFのマテュイディが
地味だけどゴールに結びつくような
きれいな縦パスを2度ほど通していた。
グリーズマン、ポグバのような中堅選手ほか
マテュイディのようなベテランや
新鋭のエムバぺ、若いパバールまで
すべての年代の選手が躍動したフランスが
アルゼンチンを撃破してしまった。